【宅配お悩み相談室】宅配大手に転職はアリですか?業界はまだまだ伸びると思います!
宅配業界は人材不足?
今や宅配サービスは、我々の生活に必要不可欠なサービスとなりました。
ここ数年の荷物増加率をみても、今後ますます伸びていく分野でしょう。
とはいえもちろん、宅配ドライバーの数が急に増えることはありません。
今いるドライバーひとりひとりが、増え続ける荷物と闘いながらもなんとかしのいでいるというのが現状です。
この先の人材不足はあきらかですね。
宅配業界で仕事をしている人間としては、もっともっと仲間を増やしてもらいたいというのが「本音」です。
というわけで今回は、宅配ドライバーの仕事と給料とお休みについて、ザックリと説明していこうと思います。
もし「大手宅配業者」に転職を考えている人がいたら、ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。
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宅配ドライバーの仕事内容
宅配ドライバーの「仕事内容」を説明する前に、まずは事前に理解しておいていただきたいことがあります。
それは「所属する営業所」や「担当するエリア」によって、仕事内容が大きく変わってくるということです。
たとえ同じ会社の同じグループに所属したとしても、担当するエリアやコースによっては仕事内容も様々です。
今回はあくまでも「僕の担当するエリアの仕事内容を元にした話である」ということは何卒ご理解ください。
それを踏まえて進めていきます。
さて、宅配ドライバーのメインの仕事といえばもちろん「配達」です。
どんな会社であろうとどんなエリアであろうと、配達業務がまったくないということはさすがにないでしょう。
ではここで、ドライバーの一日の作業の流れをザッと説明していきます。
基本的に荷物は1日3回、朝昼晩とそれぞれの「営業所」に到着します。
我々ドライバーの最初の仕事は、その日の朝に到着した荷物を積み込んで、お客様の自宅に配達することです。
もちろん一度にすべてを積みきれない場合は、積みこみと配達の作業を何度か繰り返すことになります。
午前中は大体、この「配達業務」だけで終わってしまうことが多いです。
そして午前中の配達に大体のメドがつけば、ここでいったん休憩です。
休憩の後は昼過ぎに到着した荷物と時間指定の荷物を配達しながら、今度は荷物の「集荷」作業が始まります。
契約している「工場」や「コンビニ」を回って、商品や個人の荷物を全国に向けて発送していく作業ですね。
集荷した荷物を翌日にお届けするためには、その日の夕方までには「発送」を完了しなければなりません。
よって午後からの作業は大体この「集荷業務」がメインとなります。
そうして夕方過ぎには発送作業を終え、最後の便で到着した荷物と時間指定の荷物を積み込んで夜間配達です。
夜間配達が終われば作業終了ですね。
大まかに言えば、これがいわゆる一般的な宅配ドライバーの一日です。
文章で書いてみると非常にあっさりとした感じですが、実際のところはそれほど簡単なものでもありません。
実際の業務中というのは「荷物を持ってつねに走り回っている」感じです。
職種としては「運送業」ではありますが、運転している時間よりも作業をしている時間の方が圧倒的に多いです。
だから俗にいう「運転手」というよりは「配達作業員」と言った方がよりシックリくるのかもしれません。
コレが体力勝負と言われる所以です。
宅配はとにかく体力のいる仕事です。
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宅配ドライバーの給料
では続いて「給料」についてです。
ドライバーの給料は大きく分けると「基本給」と「諸手当」と「福利厚生」の3種類にわけられます。
まずは給料のベースとなる「基本給」について説明していきましょう。
コレは多分運送業界あるあるだと思うのですが、ドライバーの「基本給」というのは基本的にかなり安いです。
もちろん各運送会社によって給料体系はそれぞれかとは思いますが、僕が過去に所属したことのある「運送会社」はどこもかしこもそんな感じでした。
もしあまり名前の知られていないような運送会社に勤めたりすると、基本給を重要視する銀行で「ローンを組む」のはちょっと難しいかもしれません。
ただ基本給がそれだけ安いと給料も安いのではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
その分「諸手当」や「残業代」が給料の大きな割合を占めてくるのです。
細かい話をすると長くなるので割愛しますが、結果「総支給額」でみればそれなりに満足できる額にはなります。
ただ「基本給」に注目するとあまり期待できる数字ではないということだけは、ぜひ頭に入れておいてください。
次は「諸手当」についてです。
いろいろある「諸手当」の中でも、我々ドライバーに大きく関わってくるのが「業務インセンティブ」です。
いわゆる「歩合」というものですね。
ドライバーが取り扱う荷物の個数が多ければ多いほど「業務インセンティブ」はどんどん上がっていきます。
この「業務インセンティブ」により、同じ営業所内でもエリアによって「給料格差」が生まれてしまうのです。
ただこの「インセンティブ」に関しては、所属する営業所やエリアによって非常に大きく左右されるため、ドライバーレベルでどうこうできる問題ではないというのも正直なところです。
もし可能であるならば、入社前に「商流」エリアに配属してもらえるようにお願いするというのも手かもしれません。(そんな簡単に配属希望がまかり通ることはまずありえませんが…)
また「業務インセンティブ」の次に重要になるのが「扶養手当」です。
これは奥さんや子供など、扶養する家族がいると支給される手当ですね。
なんだかんだいっても「家族持ち」の社員にはとても優しい会社なんです。
この扶養手当は本当に大きいです。
逆にもしこの扶養手当がなかったら、この仕事が続けられないぐらいです。
それぐらい大きな「手当」です。
だからこそ、大手宅配業者への転職は「独身」にはオススメできません。
この扶養手当がないからですね。
ぜひ頭に入れておきましょう。
最後に福利厚生については、もちろん大手企業らしく充実しております。
その他各種保険に関しても、特に心配するようなことはないでしょう。
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宅配ドライバーの休み
そして最後は「お休み」について。
以前別の記事でも少し説明させていただいたのですが、一般企業と比べれば「休み」は多いほうだと思います。
月間の休日数で言うと、公休と有給を合わせれば8~10回ぐらい。
ざっくり週休2日みたいなものです。
休みはけして固定ではありませんが、予定がある場合は事前に申請をしておけば休むことは十分可能です。
あいにく宅配便は年中無休なので、年末年始でさえも営業所の何人かは必ず出勤しなければなりません。
ただ一年間の休みの数という視点からみれば、かなり恵まれた環境であると言えるのではないでしょうか?
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宅配ドライバーの資格と条件
かくいう僕も、実は「転職組」です。
今の会社に入社する前は、とある「別の運送会社」で働いていました。
将来のことを考えれば考えるほど当時所属していた会社では不安になり、転職に踏み切ったというわけです。
ちょうど知人が今の会社で働いていたということもあり、その知人からの紹介という形で「裏口入社」しました。
とはいえもちろん、書類審査と面接はゼロからしっかりとやりました。
たぶん今も昔も変わらないとは思うのですが、実はこの会社に入社するための条件の一つが「免許」です。
ただもちろん、免許を持っていればイイというわけではありません。
過去一年間の間に無事故無違反の「クリーンな免許」が必要なのです。
運送業をしている方はご存知かと思いますが、運送業をしていると「無違反」というのはなかなか難しいです。
ちなみに僕は二十歳で免許を取得した後、免許の更新がくるたびに必ず「2時間の安全講習」を受けています。
ただこの転職のタイミングではたまたま一年間無事故無違反だったので、免許はかなりクリーンな状態でした。
今振り返ってもラッキーでしたね。
というわけでキレイな免許、コレがまずは「第一関門」となります。
あとは年齢制限についても、やっぱりある程度上限はあるでしょう。
オフィシャルの求人案内では特に記載はないようですが、多分40歳ぐらいまでが限界かと思います。
コレについては体力的な問題です。
先ほども述べたように、運送業でありながらも荷物を持って走り回っている時間の方が圧倒的に多い仕事です。
想像以上に体力勝負なのです。
しかも配達以外にも、運転やコンピュータ端末の操作やスケジュール管理、お客様や荷主様からの電話対応など、やるべきことは多岐にわたります。
それらすべてを安全にしっかりとこなすには、中途採用であれば40歳ぐらいまでが限界なのかもしれません。
近畿日本ツーリストの従業員削減とか洋服の青山の店舗数削減だとか、コロナによる負の影響がジワジワと顔を出してきましたね。この仕事をしてるとコロナによる失業がいまいちピンと来ないのですが、綺麗な運転免許を持ってて肉体労働が苦じゃなければ宅配業に飛び込むってのもアリかもしれませんよ?
— ひろい (@hiroyzero) November 11, 2020
まとめ
というわけでまとめです。
今回はざっくりと宅配ドライバーの「仕事内容」と「給料」と「お休み」について説明させていただきました。
とはいえやっぱり営業所やエリアによって業務内容は変わってきますし、給料や休みにしてもそれぞれです。
あくまでも参考程度にしてください。
ただ先ほども述べたように、もはや「宅配サービスは我々の生活にはなくてはならないもの」となりました。
このサービスが今後なくなるということは、非常に考え難いでしょう。
最近ではamazonフレックスのように副業感覚で宅配業界に入ってくる人も多いようですが、個人的にはやっぱり大手に入社して「社員」として働いたほうがより堅実かと思います。
もちろん簡単な話ではありませんが、本気で転職を考える「非独身者」であれば、僕は「アリ」だと考えます。
まだまだこれから伸びる業種です。
機会があれば挑戦してみてください。
それでは今回はこのへんで。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!