【宅配お悩み相談室】ナゼすぐに持って来れないの?お客様はアナタだけではありません!
ほんの数分のすれ違い
実際にいたお客様のお話です。
どうやら午前中に荷物が届いたようですが、子供を送りに行っていたのであいにく受け取れませんでした。
野菜や果物などがたくさん入っているので、できれば今日中にその荷物を受け取りたいと考えています。
いつも子供のお迎えから戻るのは16時10分頃なので、再配達を【16時~18時】でお願いしました。
その時間帯の「ほとんどの時間は在宅しているから」という理由です。
そしていつものように子供のお迎えから戻ってくると、ポストにはすでに不在票が入っていました。
どうやらお迎えにいっているあいだに宅配便が来たようです。
不在票が投函された時間を確認してみると「16時01分」です。
現在の時刻は「16時08分」です。
ほんの数分前の出来事ですね。
できれば晩御飯にその荷物を使いたいので、すぐに連絡をして再配達してもらおうと思いました。
さて、このお客様はすぐに荷物を受け取ることができるのでしょうか?
今回は「時間指定問題」について、さらにくわしく考察していきます。
【宅配雑学】正しい梱包と輸送についてドライバーが徹底解説!あなたの荷物は大丈夫?
再配達は次の時間帯から
まず結論から言うと、このお客様が”確実”に荷物を受け取れるのは【18時~20時】以降となります。
もしかしたらその日の晩御飯の用意には間にあわないかもしれません。
でもそれは仕方がないのです。
再配達依頼は「次の時間帯枠からでしか選択ができない」からです。
冒頭でも説明させていただいたように、このお客様はご自分で【16時~18時】の再配達依頼を入れました。
そしてドライバーは【16時~18時】の間にお伺いしました。
だからもう一度、この時間帯に配達することはできません。
とはいえ担当ドライバーの状況などによっては、すぐに荷物を持ってきてくれることだってあるでしょう。
ではどういう状況であればすぐに持ってきてくれるのかというと…
●車を動かさなくてもよい距離で作業中
●荷物がデカくてすぐにでも配達したい
●その時間を逃がすと配達できない常連様
●過去に実績のある悪質な常連のクレーマー
ドライバーおよびお客様が上記に当てはまる場合、もしかするとすぐに荷物を受け取れるかもしれません。
とはいえその可能性はあまり高くないということはご理解ください。
【宅配業者の覚悟】あわよくばの時間指定には鉄拳制裁を!あなたの胸は痛みませんか?
すぐに再配達にいけない理由
もちろんお客様の中には「ほんの数分前のことなのに、なんですぐに持ってこれないの?」なんて方もたくさんいらっしゃると思います。
もちろんドライバーやエリアによってその理由は様々ですが、理由をいくつか挙げていきましょう。
●お客様の家の前を通るのは一回だけ。
●同じ道の往復はかなり時間のロスになる。
●エリア内には駐車箇所が決められている。
●もし事故を起こしたらすべて自己責任。
●夕方の時間帯はかなり多忙になる。
●発送締め切り時間はズラせない。
●指定無視をするお客様は信用できない。
【宅配クレームの実例】タメになるクレームとは?現役ドライバーの考察、それはあなたの自己満足です!
そもそもの時間指定が間違い
では今回のような場合、一体どうすればよかったのでしょうか?
そもそもの話ではありますが、最初の時間帯指定が間違いでした。
このお客様はほぼ毎日、決まった時間に子供のお迎えにいくわけです。
毎日のルーティーンなので、それほど時間がズレることはありません。
よほどのことがない限り、16時10分には必ず在宅していたのです。
そしてこのお客様が最初に指定した時間帯は【16時~18時】でした。
これがそもそもの間違いです。
「なにも間違っていないのでは?」と思った方はご注意ください。
【16時~18時】の時間帯指定ということは、ドライバーは【16時から18時のうちのどこかでお客様のお宅にお伺いする】という意味です。
もう少し具体的に言うと「16時01分」のこともあれば「17時59分」のこともありえるわけです。
これはその日の天候や荷物量、作業状況などにより日々変わります。
我々はその時間帯枠のなかで、配達と集荷を最も効率よく回るためのルートに組み換えるわけです。
だから「時間指定」ではなく「時間”帯”指定」なんですね。
【宅配雑学】19時01分に不在票が入っている理由?それはお客様が指定したからです!
確実に荷物を受け取るには?
とは言えこのような勘違いをするお客様は少なくありません。
コレは「午前中」や「夜間」の時間帯指定であっても同様です。
お客様が確実に荷物を受け取りたいのであれば、確実に在宅している時間帯を選択する必要があります。
中には2時間も荷物を待っていられないというお客様もいるでしょう。
もう少し時間帯の「幅」を狭めたりすることはできないのでしょうか?
結論から言えば不可能です。
ただお客様次第では可能です。
それは「コンビニまたは宅配ロッカーで受け取る」もしくは「宅配業者の営業所まで自分で荷物をとりにいく」という方法です。
基本的に「荷物は自宅で受け取るもの」と思っているお客様が多いのですが、今はコンビニや宅配ロッカーで24時間受け取りが可能です。
サービスの利用には宅配業者へのメンバー登録が必要になりますが、無料ですのでぜひご利用ください。
【宅配雑学】荷物の受け取りが苦手な人でも安心!24時間365日対応の「コンビニ受け取り」が最強です!
まとめ
というわけでまとめです。
いまだに「時間帯指定」を勘違いしていらっしゃるお客様が多いです。
SNSを覗いてみれば、宅配業者への罵詈雑言をよく目にします。
我々が間違っているのでしょうか?
お客様には非がないのでしょうか?
我々の仕事は運送業であると同時に「サービス業」でもあります。
サービス業は、お客様にサービスを提供して対価を得るお仕事ですね。
ただ我々の呼ぶお客様とは、我々のルールを守ってくれる方です。
我々は我々のルールの中で、サービスを提供させていただきます。
お客様のルールではありません。
これだけは覚えておいてください。
それでは今回はこのへんで。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!