【宅配お悩み相談室】遅延が発生するのは何故ですか?遅延発生を回避できない3つの理由!

遅延問題は永久に不滅です!

今では「ネットショッピング」が当たり前となり、注文した翌日または翌々日には荷物が届く時代となりました。

実際に荷物の配達に行くと「あら、昨日頼んだのにもう来たの?早いわね」なんて言われることがよくあります。

個人的にはそこまでスピードを追い求める必要はないと思うのですが…まあ早いに越したことはないですよね。

ただしなんでもかんでも「ネットショッピング」で購入するというのは、正直あまりオススメできません。

なぜならネットショッピングを利用する際にはどうしても避けて通れない大きな「問題」があるからです。

それが荷物の「遅延問題」です。

注文した商品が届かない

翌日に届くはずの荷物が届かない

仕事で使う大事な書類が届かない

こんな経験はありませんか?

なぜこんなにもハイテクな世の中で、遅延が発生してしまうのでしょうか?

今回は遅延の原因に迫ります。

荷物が遅れる原因①「人間」

荷物が遅れる原因というのは、けしてひとつやふたつではありません。

とはいえやっぱり、一番の原因として挙げられるのは「人間」です。

結局のところ荷物を梱包するのはまだまだ我々「人間」であり、荷物を発送するのも我々「人間」なわけです。

さらに言えば荷物を仕分けするのも我々「人間」であり、荷物を配達するのも我々「人間」なわけです。

お客様の荷物を目的地まで無事に運ぶためには、まだまだ人間の「手作業」による部分が非常に大きいわけです。

たとえばどこかのお店から「商品」が発送されてお客様の自宅に届くまでに、何人ぐらいの人間がその「商品」を触っているのでしょうか?

もちろん1人や2人ではありません。

ザッと見積もっても10人以上です。

それだけの数の人間が、たった1つの荷物に「関わっている」のです。

例えばその中の誰か1人が急きょ風邪を引いてしまい、やむを得ずその日の仕事を休んでしまったとしましょう。

その「場」はなんとか仲間内で協力しあい、ほんの10分ほどのタイムロスでやり過ごせるかもしれません。

ただそこで発生したほんの少しのタイムロスは、目的地に着くまでのあいだに「雪だるま式」に増えていきます。

例えばA地点で出庫が10分遅れたトラックは、朝の渋滞にハマって30分遅れでB地点に到着するわけです。

30分遅れでB地点を出発した別のトラックは、さらに渋滞にハマって60分遅れでC地点に到着するわけです。

チリも積もれば山となります。

もちろんその「道中」でさらなる問題が発生する可能性はゼロではありませんし、むしろその可能性は高いです。

なぜならば、紆余曲折を経て作られた現在の運行スケジュールこそが最も早くてベストな輸送方法だからです。

その荷物に関わる「人間」が誰か一人でも欠けたとき、その小さな遅れが「遅延の原因」となるわけです。

とはいえ人間である以上、風邪を引いたり寝坊したり、または事故に遭ってしまうことだってあるでしょう。

これはどうしようもありません。

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荷物が遅れる原因②「交通事情」

これもまた上で述べた話と似たような内容にはなりますが、交通事情による「遅延」は本当によく発生します。

少し前に「無人配達」や「ドローン配達」が話題になりましたが、輸送手段はまだまだ陸上輸送がメインです。

日本全国で荷物を積んだ何台ものトラックが、夜通し高速道路を縦横無尽に走り回っているというわけですね。

ただし、道路には限りがあります。

仮に東京から関西方面に行くとしたら「東名」か「中央道」の2本のみ、どちらかを選択せねばなりません。

だからかどうかはわかりませんが、高速道路はよく「渋滞」します。

高速道路を利用するクルマが増えれば増えるほど、渋滞が発生する「確率」はどんどん上がりますよね?

またそういう「一般的」な渋滞がある一方で、さらに「突発的」な渋滞もあるのはご存知でしょうか?

いわゆる「事故渋滞」です。

こちらの渋滞は自然発生する渋滞と違い、まさに予測不可能です。

だって「交通事故」を予測することなんて誰にもできませんから。

そういった何らかの事情で高速道路が渋滞してしまった場合、残念ながら荷物の「遅延」は避けられません。

これまたどうしようもないのです。

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荷物が遅れる原因③「天変地異」

さらに最近になってよく起こるのが「天変地異」による遅延です。

ここ数年は特にひどいものです。

まだまだ記憶に新しい「東日本大震災」や、日本史上最大級と言われた「台風」もまさに天変地異でした。

当然のことながら高速道路への影響は大きいですし、宅配業者はまず社員の安全を確保しなければなりません。

最近では特にその傾向がみられ、道路の通行止めや交通機関の時間短縮などが事あるごとに起こっています。

もし高速道路が使えない場合は「一般道」を走るしかないのですが、状況次第では倍以上の時間がかかります。

基本的に一般道路の法定速度は「時速60Km」と決められています。

いつもは「時速100Km」でガンガン走っている大型トラックが、約半分のスピードで、しかも信号に捕まりながら走るのを想像してみてください。

これじゃ届くはずの物も届きません。

こちらも大きな原因のひとつですね。

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遅延に対する「心構え」

というわけで遅延の理由をいくつか並べてみましたが、お気づきの通りこれらはもうどうしようもありません。

病気や事故はもちろん、天気だってコントロールはできないのですから。

だから単刀直入に言うと、明確な「対策方法」というのは存在しません。

ではどうすれば良いのでしょうか?

一番重要な「心構え」は、遅延が発生してしまうかもしれないという前提で宅配便を利用するということです。

もう少しわかりやすく言うと「自分の未来を大きく左右してしまうような大切な荷物を日時指定ギリギリで受け取ろうとしない」ということです。

もしその荷物がなければ「商談が成立しない」「仕事にならない」のであれば、宅配便を利用しないでください。

もしその日時に荷物が届かなくても、基本的に「保証」等はできません。

宅配便はとても便利なサービスではありますが、それは全ての流れが問題なく順調にいっている場合の話です。

もしひとつでもどこかにヒビが入れば、それは大きく狂い始めます。

繰り返しにはなりますが、遅延を100%防ぐことはできないということはどうか頭に入れておいてください。

まとめ

というわけでまとめです。

今回の記事でどうしてもお伝えしたかったのは「荷物の遅延を100%防ぐことはできない!」ということです。

なんだかんだ言っても我々「人間」が関わっている以上、どうしようもできないことってたくさんあるのです。

もちろん全力で努力はしています。

遅延が発生して喜ぶ人間はいません。

ただ、無理なものは無理なんです

どれだけミスをしないように気を付けていても、自分の気がつかないところでミスをしてしまうのが人間です。

だからこそ冒頭でも述べたように、なんでもかんでもネットショッピングで購入するのはオススメできません。

翌日の会議で使う大事な大事な書類を宅配便で出すなんて、現役ドライバーとしては絶対にオススメできません。

お客様のその荷物が、指定した日時に確実に届くという保証はないのです。

それだけはどうかご理解ください。

というわけで今回はこのへんで。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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