【宅配業者の本音】クレーム入れるなら覚悟の上で?イヤなお客様のことは忘れません!
クレーム入れる人、入れない人
世の中には大きく分けると、2通りの人間がいるようです。
それがクレームを入れる人と、クレームを入れない人ですね。
僕はこの仕事をしていることもあり、お店や業者さんにクレームを入れたことは一度もありません。
だから何かあるたびにすぐクレームを入れる人をみると、尊敬するとともに羨ましくも思います。
皆さんはどうでしょうか?
「お店の人」や「業者さん」にクレームを入れたことはありますか?
宅配業をしていると、絶対に避けては通れないのがクレームです。
これはもう仕方のない事なのです。
ただひとつ覚えておいていただきたいのは、クレーム後も我々とお客様の関係は続くということです。
今回は宅配業者とクレームについて考察したいと思います。
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あなたはもう忘れたかしら?
クレームの大小を問わず、ほとんどのクレームは「コールセンター」から始まることが多いです。
だからもしかすると「ドライバーには直接関係ないのでは?」なんて方もいるかもしれません。
ただ実際のところ、コールセンターに入ってきた問合せはほぼ間違いなくドライバーに伝達されます。
そして我々ドライバーは、それらの情報を「すべて」共有します。
だからたとえ入口がどこであろうと、我々は「問合せ」や「クレーム」はたいてい把握しています。
とはいえこれは「宅配便」を利用する以上、避けることはできません。
もし過去にクレームを入れたことのあるお客様は、その時の内容をもう一度思い出してみてください。
もし今も昔も当時のドライバーが担当しているとしたら、そのドライバーはお客様のお宅に伺うたびにホロ苦い思いをしているはずです…。
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顔で笑って心で泣いて
もちろん僕自身もそううお客様のことはよーく覚えています。
今は少し離れた別のエリアで作業をしているため、そのお客様に会うことはほぼ100%ありません。
ただその当時、しばらくはとても気まずかったことは覚えています。
当時の僕はというと「宅配業界」に飛び込んだばかりのド新人でした。
文字通り右も左もわからない、中途採用の「ド新人」だったわけです。
もちろんすべての作業が未経験でマトモにできるわけもなく、時間指定なんてほとんど守れませんでした。
さらに携帯端末の操作にも全然慣れることができず、多くの情報をスッ飛ばすことが多々ありました。
そんなある日のお昼過ぎ、お客様から問合せが入ったのです。
「午前中に時間変更した荷物がまだ届かない。午前中にも問い合わせをしたのに折り返しなし。荷物の状況を確認して大至急折電希望」
そのころの僕は本当に毎日がいっぱいいっぱいで、情報をすべて確認できていませんでした。
そんな状態ですからその荷物が今どこにあるのか?そもそも到着しているのかすらもわかりません。
さらにその時点ですぐに調べれば良いのに、なぜか僕は「目の前の配達」をまず片づけようとして、それからまたしばらく、そのお客様に連絡をしなかったというわけです。
配達が一段落して夕方過ぎに電話をした時にはもう大激怒でした。
そりゃあ当然ですよね。
あれは完全に僕の判断ミスでした。
電話のあとすぐにお客様の自宅に謝罪に伺いしましたが、そこにいたのは般若の顔で仁王立ちのお客様。
案の定すでにドライバーレベルじゃお話にならないということで、上の上の上司にまで話が行きました。
もちろん新人だからと言って許される話でもなく、お客様からも上司からもこっぴどく叱られたわけです。
この当時は「もうやめようかな…」なんてことも頭をよぎりました。
今でもちょっと思い出すだけで、背筋がゾッと凍り付くお話です。
ただ冒頭でも述べたように、お客様との関係はそこで終わりません。
翌日も翌々日も、そのお客様あてに「荷物は届く」わけです。
当時はそのエリアの専属ドライバーだったので、その後も何度もそのお客様の家にお伺いしました。
しばらくするとお客様もお許しくださり、何事もなかったかのように接してくれるようになりました。
ただいくら「お疲れさま」とか「ありがとう」なんて言われても、あの時の顔が脳裏をよぎるのです。
もちろん笑顔で「ありがとうございます」とお返しはしますが、僕の顔は引きつっていたことでしょう。
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担当者制度について
先ほども少し触れましたが、数年前まで我々ドライバーの担当コースは毎日ほぼ固定されていました。
出勤すれば毎回、決まって同じコースを担当していたわけです。
たまに休みの関係で他のコースを回ることもありましたが、基本的には専属コースを持っていました。
この制度の良かった点は、そのコースに住むお客様と強い信頼関係を築くことができた点です。
お客様からは「何かお願いがある時は〇〇さんに頼めば大丈夫ね」なんて言っていただきました。
そりゃ毎日のようにそのエリアばかり回っているわけですからね。
自然とお客様とも仲良くなります。
ただ残念ながら現在は、できるだけ担当者を固定せず、あえてローテーションする方法をとっています。
その理由はいろいろありますが「どちらが良かったのか?」と聞かれても、今は何とも言えません。
とはいえ我々はサラリーマンです。
会社に従うしかありません。
というわけで現在は1コースに3~4人の担当者がいるはずです。(地域やエリアにより異なります)
なにとぞご了承ください。
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まとめ
というわけでまとめです。
今回お伝えしたかったのは「我々はクレームを入れてきたお客様のことを忘れない」ということです。
もちろんひと口にクレームとは言っても、その内容はさまざまです。
お店や業者に非がある場合もあれば、お客様の勘違いやまったく意味不明なものもあるでしょう。
ただクレームの大小に関わらず、我々ドライバーは「クレーム」や「問い合わせ」には敏感です。
もし一度でもそういった「事例」が発生してしまうと、その事実をなかったことにはできません。
前回の記事でもお伝えしたように、この世から「クレーム」がなくなることは絶対にありえません。
だからこそクレームを入れる前に、事実を確認してほしいのです。
怒られて喜ぶ人なんていません。
それがお客様の「勘違い」によるものであればなおさらのことです。
どうか今回の記事の内容を、頭の片隅にでも入れておいてください。
それでは今回はこのへんで、最後までお読みくださりありがとうございました!