【宅配お悩み相談室】サインや印鑑は必要ですか?現役ドライバーの解答、絶対に必要ということはありません!

サインや印鑑は必要なの?

ご存知の方も多いとは思いますが、以前は荷物を受け取るために「サイン」または「印鑑」が必須でした。

しかし現在では、どちらも省略させていただくケースが増えています。

それはなぜかと言うと、コロナのせいで非対面配達が増えているからです。

非対面配達というのは文字通り、お客様が「宅配業者と対面することなく」荷物を受け取る方法です。

お客様と対面することができなければ、サインや印鑑はもらえません。

そうなると疑問に思うのは「今まで必須だと思っていたサインや印鑑は本当に必要だったのか?」という点です。

実は結論から言ってしまうと、必ずしも必要だったわけではありません。

業者や商品によってはもちろん必要だったわけですが、すべての荷物が対象だったわけではないのです。

今回は「サインや印鑑は本当に必要なのか?」について、さらにくわしく考察していきたいと思います。

法的な効力はなかった!

まずは法律的な視点から、この問題について考えてみることにしましょう。

各宅配業者は「宅配事業」を開始するときに、それぞれの業者ごとに「運送約款」を定めなければなりません。

運送約款というのは、事業の基盤となる「ルール」のようなものです。

その運送約款を作る際のベースとなるのが、国交省の定める「標準宅配便運送約款」というものです。

各宅配業者はこの「標準宅配便運送約款」をベースに、自社の運送約款を作りあげていくというわけですね。

そんな「標準宅配便運送約款」の中に、じつは「サイン」や「印鑑」についての記載は一切ありません。

これはどういうことかというと「サインや印鑑は法的に必要というわけではない」ということなんです。

たとえサインや印鑑をしなくても、法律で罰せられたりはしないのですね。

これはぜひ頭に入れておきましょう。

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では一体なんのために?

とはいえ昔から「荷物の受取りにはサインや印鑑が必要」というのは利用者にとっては当たり前のことでした。

それは一体何故なのでしょうか?

実は「荷物の受け取り時にサインまたは印鑑をもらう」というルールは、各業者がサービス開始当初に定めた「社内ルール」のひとつだったのです。

なぜなら宅配業者からしてみれば、受取人に荷物を引き渡したという「証拠」がないと、なにかトラブルが起きた時に非常に困るからです。

宅配便では「依頼人」と「受取人は別々の人物であることが多いです。

でも「依頼人」は荷物を発送したあと「受取人」がちゃんとその荷物を受け取ったのかどうかはわかりません。

だから依頼人は宅配業者に「ちゃんと荷物を渡したのか?」確認します。

そこで宅配業者は「ちゃんと渡した」という証明が必要になるわけです。

それこそが受取人の「サイン」であり「印鑑」であるというわけですね。

これが「荷物の受け取りの際にサインや印鑑が必要なおもな理由」です。

そう考えてみるとやっぱり、サインや印鑑は必要な気もしますよね。

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今後はどうなる?

それでも現在進行形で、ほとんどの宅配業者が「非対面配達」を推進しているのは何故だかわかりますか?

皆さんご存知の通り、コロナの「感染予防」というのが最大の理由です。

この「脅威」がいつまで続くのかは見当もつきませんが、そのおかげで「非対面配達」という新しいサービスが生まれたというのは事実です。

ただ一度でも非対面配達サービスを利用したことのあるお客様であればご理解いただけると思いますが、このサービスはとても便利で安全です。

と同時に、じつはこの「非対面配達サービス」は我々ドライバーにとってもかなりメリットの多い方法なのです。

あくまでも個人的な予想ですが、コロナ云々を抜きにしても、今後も「非対面配達」は増えていくと思います。

荷物の受け取りにサインや印鑑というのは、ますます減っていくでしょう。

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まとめ

というわけでまとめです。

コロナがいつまで続くのかはわかりませんが、ネットショッピングの利用者は今後も増え続けていくでしょう。

宅配サービスは今後もますます、我々の生活とは切っても切れないサービスのひとつになっていきます。

だからこそ、今後も我々の生活に合わせて変化をしていくことでしょう。

最後にもう一度結論です。

基本的には、荷物の受け取り時にサインや印鑑をする必要はありません。

ただ「どうしても本人確認が必要な商品」であったり「どうしてもサインや印鑑が必要な業者」も中にはいます。

そこのところはご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 

というわけで今回はこのへんで。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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