【宅配業者の嘆き】クレームは永久に不滅です!脅迫まがいの要求には対応できません!
サービス業はつらいよ
宅配の仕事は運送業であると同時にサービス業でもあるわけです。
我々がお客様に提供するのは美味しい食べ物やキラキラとした宝石ではなく、形を持たないサービスです。
そのせいなのか我々のいただくクレームというのは、意味不明なものから脅迫まがいのものまで様々です。
今回は繁忙期中(一年で一番忙しい時期)にいただいた、とある「クレーム」を軸にお話ししていきます。
【宅配お悩み相談室】ナゼすぐに持って来れないの?お客様はアナタだけではありません!
本社にクレーム入れるね
まずはその時の状況説明と、その時にいただいたクレームの内容から説明していきたいと思います。
その日はまだまだ繁忙期の真っただ中であり、毎日毎日朝から晩まで走り続けているような状態でした。
時間は夕方の17時ごろです。
午前中に到着した荷物の配達に区切りをつけて、契約荷主さまの荷物を順番に集荷している時でした。
その時点ですでに再配達の電話が次から次へとかかってきており、若干イライラしている状態でした。
そんな中での電話がコチラです。
「もしもし?〇〇丁目の○○なんだけどさあ、今さっき帰ってきたからすぐに荷物持ってきてくれる?」
いろいろなお客様がいらっしゃいますが、いきなりこんな高圧的に電話をしてくる人はそうそういません。
そもそもまともなドライバーであれば、エリアのヤバいお客様の名前は大体アタマに入っています。
でも今回の場合は、お客様の名前を聞いてもピンときませんでした。
まあ何はともあれ繁忙期中です。
再配達依頼の電話をもらったからと言って、すぐには伺えません。
僕は若干イラっとしながらも、努めて冷静にお答えしました。
「申し訳ありませんが今すぐにはお伺いできませんので、18時から20時の便で再度お伺いいたします」
以下、そのやりとりになります。
客「いや、30分したらまた出かけちゃうからすぐ持ってきてよ」
宅「申し訳ありません。今荷物が多い時期でしてすぐには伺えません。次の便で必ずお伺いしますので」
客「次の便だと何時になるの?」
宅「18時から20時の間です」
客「いやいやだからさあ、18時前にはまた出かけるんだって。なんでもいいから早く持ってきてよ」
宅「先ほども申し上げたように荷物が多い時期で全体的に遅れが出ております。申し訳ありません」
客「そんなのそっちの都合でしょ?知らないよ。早く持ってきてよ」
宅「申し訳ありませんが今荷物を積んでおりませんし、営業所に戻るのは18時近くになりますので」
客「だからそんなこと聞いてないんだよ。いいから早く持ってこいよ」
宅「ですから今すぐには・・・」
客「あーわかったわかった。じゃあ本社にクレーム入れるね」
宅「………………………」
宅「………………………」
宅「………………………」
宅「………………………」
(実際にはもう少しグダグダと何回かやりとりをしたのですが、詳細については忘れてしまいました…)
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クレーマーとご対面
その後は皆さんご想像の通り。
全ての作業を一時中断してすぐに営業所に戻り、その荷物だけを積み込んで再配達に向かいました。
その道中はもちろんめちゃくちゃイライラしてましたね。
対面したら有無を言わさず「ぶっ飛ばしてやろう」と思ってました。(もちろん実際にはやりませんが)
そうこうしているうちに到着。
身も心も完全に「臨戦態勢」でインターフォンを鳴らしました。
そこで出てきたお客様は…
「ああああゴメンねええええ。ホントにありがとねえええええ」
「ホント助かるよおおおお。忙しい時期なのに申し訳ないねええええ」
頭を下げながらワザとらしく大声で謝り続けてくるではないですか…。
そして最初から最後まで、僕とは目を合わそうとしませんでした。
最後まで下を向いたまま「ごめんねえ」と言ってドアを閉めました。
…開いた口がふさがりません。
拍子抜けもいいとところです。
これが今回のクレームの全容です。
まあ冷静になって考えてみると、これがアチラの手口なんですよね。
結局は自分の希望通り、荷物を受け取ることができたのですから。
自分さえ良ければそれでいい、まさにそういうことなんですよね…
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クレーマーは永久に不滅です
実はクレームに関しては過去に別の記事を書かせていただいているのですが、個人的には「クレームは絶対になくならない」と思っています。
だからというわけではありませんが、クレームにいちいち構ってられないというのが本音です。
いちいちクレームにイライラしたり、悩んだりしていたら心も身体も持ちませんからね。
ただ、今回は時期が最悪でした。
思いっきり繁忙期中でしたから。
つねに緊張していると、いつもならスルー出来るような些細なことでもついイライラしてしまいます。
やはりどんな時でも「心に余裕を持つ」ということが大事ですね。
いつの時代もこういう自分勝手なお客様ってのはなくなりませんから…
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まとめ
というわけでまとめです。
今回は我々がよく受けるクレームのひとつを、ザックリとご紹介させていただきました。
これは宅配に限った話ではないとは思いますが「クレームいれるから」というのは本当に腹立たしいです。
正直それを言われたところで、すぐに会社からなにかペナルティがあるわけではありません。
ただ無駄な時間と労力を使うことになるのは間違いありません(ヒアリングや書類作成)
では我々はこのようなクレームに対してどうすれば良いのか?
結局は「その場しのぎで対応するしかない」のかもしれません。
だってクレームと言っても理由は様々ですし、クレーマーのレベルも様々、何と言ってもクレームがなくなることは絶対にないのですから。
くやしいですが、それが現実です。
というわけで今回はこのへんで。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!