【宅配雑学】魔女の宅急便とクロネコヤマトの意外な関係!ドライバーが語る噂の真相?


魔女の宅急便とヤマト運輸

突然ではありますが、皆さんは「魔女の宅急便」をご存知でしょうか?

スタジオジブリの作品の中でも、かなりファンの多い作品のひとつです。

もともとは「児童文学作品」として広く知られていましたが、その名前を日本中に広めたのはやはり宮崎駿監督による映画化でしょう。

実はこの映画が公開される直前、スタジオジブリとヤマト運輸の間でちょっとしたトラブルがありました。

結果として両社は手を結び映画は無事に公開されたわけですが、そこで一体どんなトラブルがあったのでしょうか?

今回は「魔女の宅急便とクロネコヤマトの関係」について解説していきます。

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商標で揉めたという噂の真相

事の発端は映画の公開直前になって、ヤマト運輸がスタジオジブリに「ある」指摘をしたことから始まります。

その内容とは「宅急便はヤマト運輸が商標登録をしているため無断で使用することはできない」というものでした。

これはジブリ側にとって寝耳に水でした。

そもそもこの映画はあくまでも「原作」を基にした作品であり、原作サイドからは何もお咎めがなかったからです。

もちろん映画化をするにあたり、原作者からは了承を得ていたことでしょう。

スタジオジブリ側としては「なにを今さら…」と思ったに違いありません。

とはいえもう映画はほとんど作り終えているし、今さら映画の顔とも言える「タイトル」を変更するわけにもいきません。

さらに宮崎駿監督は昔から、良くも悪くも「頑固」な人で有名でした。

公開直前になってタイトルを変更するなんていう選択肢はなかったのでしょう。

そこで苦肉の策としてとられたのが、ヤマト運輸を制作陣に迎え入れるというものでした。

そうすれば、ジブリ側としては映画のタイトルを変えずにすみます。

ヤマト運輸側としても、映画に便乗して大きな宣伝に繋がります。

お互いの利害が一致したことで、ジブリは「宅急便」の名前を使用することができたというわけですね。

大人の世界というのは複雑です。

ちなみに問題となった「宅急便」という言葉ですが、実は似たような言葉に「宅配便」というものがあります。

実は原作者もこの違いに気づかず映画化を了承したというウワサもあるのですが、皆さんはご存知でしょうか?

この2つの言葉の違いについて、次の章でもう少しくわしく見てましょう。

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宅急便と宅配便の違いとは?

宅急便と宅配便、この2つの言葉が使い分けできないドライバーは、ニセモノといっても過言ではありません。

それほどあきらかに違う言葉です。

では一体どこがどう違うのでしょうか?

まずはそれぞれの意味について、ざっくりと調べていきましょう。

宅急便とは?

まずは「宅急便」の説明です。

宅急便とは「一般消費者を対象とした小口貨物輸送サービス」です。

依頼主の自宅または会社でお預かりした荷物を、受取人の自宅または指定の場所へ届けるサービスですね。

宅配便とは?

続いては「宅配便」の説明です。

宅配便とは「一般消費者を対象とした小口貨物輸送サービス」です。

依頼主の自宅または会社でお預かりした荷物を、受取人の自宅または指定の場所へ届けるサービスですね。

なんだか似たような文章を少し前にも見たような気がしますが、結局のところ何がどう違うのでしょうか…

というわけですでにお気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、実はその「サービス内容」についてはまったく同じなんです。

ではその違いはなにかと言うと…

宅急便は「ヤマト運輸独自のサービス名称」

宅配便は「ヤマト運輸以外のサービス名称」

ひと言で簡単に言ってしまえば、サービスの「名前」が違うだけなんですね。

ヤマト運輸に所属するドライバーは「宅急便」と言うことができますが、他社のドライバーは「宅急便」と言うことはできません。

なぜなら「宅急便」は、ヤマト運輸が独自に「商標登録」をしている宅配サービスの名称だからです。

これこそがスタジオジブリとヤマト運輸が揉めた「原因」です。

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ここだけのハナシ…

ところがさらに調べてみると、さらに大どんでん返しが待っていました。

実は法律上では、タイトルに商標を使っても問題はなかったようです。

そもそも原作には、ヤマト運輸から指摘もお咎めもなかったわけですからね。

ではなぜスタジオジブリにだけ、ヤマト運輸は指摘をしたのでしょうか?

実はヤマト運輸が心配していたのは、映画がコケてしまった時のことでした。

もし「魔女の宅急便」がコケてしまった時に、自社のブランド価値も一緒に下がってしまうのではないか?という心配をしていたのです。

なにせ当時のスタジオジブリは現在ほどの確固たる人気もブランド力もなく、しかも前作の「となりのトトロ」は赤字でした。

そういった理由が「宅急便」の利用にストっプをかけたというわけですね。

結論から言えばこの「業務提携」は大成功したわけですが、映画の公開の裏にはこんなにも生々しい大人の事情があったというわけです。

ちなみに「魔女の宅急便」には「ジジ」というクロネコが登場します。

ただコチラは原作にもしっかりと描かれており、ヤマト運輸がスポンサーになったから急きょ登場させたというわけではないようです。

いくらなんでもそこまで図々しいことは、さすがにできないでしょう。

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まとめ

というわけでまとめです。

今回は「魔女の宅急便とクロネコヤマトの関係」についてのお話でした。

もしこのトラブルがこじれていたら、映画のタイトルは「魔女の宅配便」になっていたのかもしれません。

そう考えたらちょっと面白いですよね。

では最後にもう一度だけ、宅急便と宅配便の違いをおさらいしましょう。

宅急便は「ヤマト運輸独自のサービス名称」

宅配便は「ヤマト運輸以外のサービス名称」

見た目も似ているし読み方も似ているし意味もほとんど同じですが、我々業者がこれを間違えることは100%ありません。

それぐらい決定的に違う言葉なんです。

ぜひ小ネタのひとつとして、頭の片隅にでも入れておいてください。

それでは今回はこのへんで、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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