【宅配業者の懇願】マジで勘弁してください!指定日時の変更の変更と配達日時の前倒し!

サービスを提供する側とされる側

宅配サービスに限った話ではありませんが「サービスを提供する側」の時間と労力は「サービスを利用する側」には伝わらないものです。

むしろ「その労力をお客様に感じさせないことがサービス」とさえ言う人もいるのではないでしょうか?

もちろんサービス内容にもよりますが「サービスを提供する側」としてはやはり文句のひとつも言いたくなるような状況がしばしばあります。

ただしそこに悪者はいません。

サービスを提供しているのは我々であり、お客様は利用できるサービスを使っただけですから…。

今回はそんな「宅配ドライバー泣かせ」のサービスをご紹介します。

指定日時の変更の変更

宅配業者の無料会員に登録すると、荷物が来ることをお知らせしてくれるサービスが利用できます。

荷物が発送された時点で、到着予定日を教えてくれるわけですね。

これはとても便利なので、宅配便を利用する方でまだ未登録の場合は、この機会にぜひご登録ください。

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さてそんな便利なお知らせサービスですが、実は我々ドライバー泣かせの問題点がひとつあります。

少し内容が複雑なので、ひとつ例を挙げて説明していきましょう。

先ほども述べたように、該当の荷物が発送された時点でお客様には「お知らせ通知」がいきます。

ここではお客様が購入した商品が「明日届く」という「お知らせ」を受け取ったと仮定しましょう。

でも明日は朝から晩まで仕事です。

荷物を受取る時間はありません。

幸いにも次の休みは明後日です。

そこでこのお客様は荷物の受け取り日を「明後日」に変更しました。

ちなみに変更は受け取ったお知らせからできるのでとても簡単です。

そして翌日仕事に行ってみると、上司から相談を持ち掛けられます。

申し訳ないが人手が足りないから明日も出勤してもらえないか?

ここでいう「明日」というのは荷物を受取るために変更した日、もともと休みの予定だった日ですね。

とはいえもちろん、上司からの頼みを無下に断るわけにもいきません。

このお客様は仕方なく休みを返上し、荷物を受け取る予定だった日に出勤することに決めました。

ただしその代わりに、どうやら今日は早く帰らせてくれるようです。

明日は仕事になってしまいましたが今日は早く帰れることになったので、じゃあ今日中に荷物を受け取ろうとそのお客様は考えました。

そしてお客様はもう一度「配達日の変更」を依頼するというわけです。

さて、おわかりでしょうか?

これがいわゆるドライバー泣かせの指定日時の変更の変更です。

さらに詳しく説明していきます。

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システム上は可能ですが…

今回の例におけるポイントは、お客様は”2日間”にわたり日時指定の変更を”2回”していることです。

どういうことなのか説明します。

まず最初の日時変更で、このお客様は「配達予定日」をもともとの配達予定日の「翌日」に変更しました。

基本的に荷物はもともとの配達予定日には営業所に到着しているため、この時点で我々はその荷物を「翌日の荷物の山」に移動するわけです。

「翌日の荷物の山」というのは、翌日に配達される予定の荷物が無造作に積み重なっている山のことです。

そしてその荷物の山は、翌日まで仕分けされることはありません。

基本的には翌日まで放置です。

ただ今回の例では一度翌日に変更した荷物を、さらに「もともとの配達予定日の夜」に再変更しています。

ということは翌日の荷物の山に移動した荷物を、もう一度その山から取りださなければなりません。

何百個という荷物が積み重なっているその山の中から、その荷物を引っ張り出さなければならないのです。

これがドライバー泣かせの「指定日時の変更の変更」というわけです。

とはいえもちろん、システム上ではなにひとつ問題ありません。

むしろ配達予定日を変更するためのお知らせであり、そのための配達日時変更サービスですから。

実際にこのお客様はただ「使えるサービスを使っただけ」なのです。

ただ気軽な変更の裏では、こういうことが起きているわけです。

変更の変更をする前に、こういった作業が発生することを頭に入れておいていただけると助かります。

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配達予定日の前倒し

指定日時の変更の変更と並びよくあるのが、配達日の前倒しです。

営業所に荷物が到着しているからといって、配達日を前倒しした場合は上と同様の作業が発生します。

先ほどもいったように、営業所に到着した荷物はたくさんの荷物と一緒にごちゃ混ぜになっています。

お客様が配達予定日を気軽に前倒しすることにより、数百個ある荷物の中から発掘作業が始まるわけです。

この作業はまさに、パズルの中のワンピースを探し出す作業です。

とはいえもちろんお客様が悪いわけではありませんし、変更の変更をやめろと言うわけではありません。

システム上は問題ないのです…。

ただしこれは今後ぜひ、改善していただきたい問題のひとつなのです。

まとめ

というわけでまとめです。

今回はドライバー泣かせの「指定日時の変更の変更」のお話でした。

このような「オモテには見えてこないけど大変な裏方作業」というのは決して少なくありません。

逆に言えばこのようなサービスをお客様に提供することが、腕のみせどころなのかもしれませんね。

ただやはりドライバーの意見としては「うわあ、勘弁してくれよ」と思ってしまうのも事実です。

もしも今後このような場面に遭遇した際には、少しでも思い出していただければ嬉しく思います。

というわけで今回はこのへんで。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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