【宅配雑学】無責任な発言には賠償請求を!宅配クレームとSNSの意外な関係性に迫る?

クレームとSNSの関係性

もうかれこそ10年以上この業界にいますが、最近は本当に意味のわからないクレームを頂きます。

もちろんクレーム自体は昔からありますし、避けては通れません。

ただここ数年で、クレームの数はどんどん増えている気がします。

その原因のひとつが、何を隠そう「SNS」の存在でしょう。

「Twitter」や「Facebook」「Instagram」などを使えば、誰でも簡単に「自分の意見」を世界中に発信できてしまう時代です。

少しでも気に入らないことがあればすぐに投稿、それが瞬時に不特定多数の人間に伝わっていくわけです。

今回はクレームとSNSの関係について考えていきたいと思います。

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とあるクレーム

ではまず実際にいただいたクレームをそのままご紹介します。

「先ほど荷物を持ってきたドライバーの態度が悪くて気分が悪い。ドアを開けると無理やり荷物を押し付けられて落としそうになった。しかも謝罪もなく無言で去っていった」

つい先日このような内容のクレームが「匿名」で営業所に届きました。

いかがでしょうか?

同業の方や宅配便を利用したことのある方であれば、こんなことありえないだろうと思いませんか?

でもこのようなクレームが、実際に匿名で入ってくるわけです。

まだ入社したての新人ドライバーや、右も左もわからない初心者であればありえるかもしれません。

でも僕の場合ですとこの業界に入って10年以上のベテランです。

というわけで弁明ではありませんが、状況を説明していきます。

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実際の状況は・・・

ちなみにいくら匿名でクレームを入れてきても、どのお客様かというのは大体わかってしまうものです。

それぐらい我々はお客様のことを知り抜いているからです。

これは別に脅しでもなんでもなく、それぐらい地域の皆さんと密着しているお仕事だということです。

そこはどうかご理解ください。

では本題に戻りましょう。

該当マンションは大通りに面しており、その日もいつものようにマンションの前にクルマを停めました。

そしてお客様の荷物を取り出し、お客様のところに向かいます。

お客様のお宅に着いたらいつものように、インターホンを鳴らします。

その時点では応答がなかったので、今度はノックを2回しました。

それでもまだ応答はありません。

さらにもう一度インターホンを押してから、様子を伺いつつも「不在票」の準備に取り掛かりました。

この時点では何も応答がなかったので、不在だと思っています。

不在票が書き終わり、もう一度だけノックをしてみました。

それでもやっぱり応答がなかったので、あきらめてドアポストに「不在票」を入れようとした瞬間、蚊の鳴くような返事が聞こえました。

すぐに「宅配便でーす」と大きな声で返事をして、お客様が玄関に出てくるのを待つことにしました。

そこからまたしばらく待ってはみたのですが、とはいえなかなかお客様は出てきてくれません。

お部屋の中で何かが動いているような音は聞こえるものの、なかなか出てくる気配がないのです。

実際のところは多分2~3分ぐらいだと思うのですが、待っている時間はやけに長く感じるものです。

そしてさらに待つこと数分、やっとのことで玄関のドアが開きました。

そこに現れたのは、あきらかに「今さっき起きました」的な若者です。

しかもなぜか眉間にシワを寄せて、不機嫌そうにコチラをみています。

「○○さんでよろしいですか?」

お名前の確認をしても、若者はウンともスンとも言わずただ頷きます。

「こちらにサインをお願いします」

もちろんサインの間も、その若者は終始不機嫌そうに無言です。

そしてサインを受け取ったあと「ちょっと重いですよ?」とお声がけしながら荷物を差し出しました。

たしか飲料系の箱で、ちょっと力を込めないと持てない重さです。

お客様が手を出してきたのでゆっくりと手を離したところ、案の定その重さに耐えきれず、荷物を落としてしまいそうになりました。

すぐさま「大丈夫ですか?」とお声がけをすると、何故かそのお客様は再度コチラを睨みつけてきました。

さすがに「は?」と思いましたが、まあ荷物もお客様も無事だったので「ではありがとうございました」といってドアを閉めました。

そのあとは「駐禁」も心配なので、普通に小走りで戻りました。

これが今回の一部始終です。

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SNSによる副作用

今回の例だと僕の説明とお客様の入れてきたクレームの内容で、これだけの違いがあるわけです。

もちろん実際のところは当事者同士にしかわかりません。

もしかするとお客様の入れてきたクレームが正しくて、僕の言っていることがウソなのかもしれません。

でも今回のクレームの焦点は「お客様はなぜわざわざこんなクレームを入れるのか?」という点です。

これはもう間違いなく、このお客様が僕に対して何かしら「不満」を抱いたからに違いありません。

考えられる原因としては「インターホンを2回も鳴らした」「ドアを2回もノックした」「気持ちよく寝ていたのに起こされた」「荷物を落としそうになったのに謝罪の言葉がなかった」などでしょうか?

もちろん正解なんてわかりません。

とはいえ確認のしようもない。

だからこそ「クレーム」は防ぐことができないわけです。

しかし本当に不思議です

こんなすぐにバレるような「作り話」をわざわざしても、お客様には何の得にもならないはずです。

繰り返しますが我々は、お客様の住所も電話番号も知っています。

考え方によっては、リスクのほうがはるかにはるかに大きいわけです。

なんでこんな「無意味なこと」をお客様はわざわざするのでしょうか?

そこで考え着いたのが「SNSによる副作用」説というわけです。

というのも今の時代、SNSを使えば簡単に意見を主張できます。

たとえ良いことでも悪いことでも、とにかく自分の意見を主張しやすい環境が身近にあるわけです。

だからこそ自分の主張や考えを後先も考えず、軽い気持ちで発信してしまうのではないでしょうか?

最近よく話題になった「ネットによる誹謗中傷」や「SNSによるいじめ」などはまさにその典型です。

自分の主張はするくせに、相手への「思いやり」や相手がどう思うかなどの気遣いは一切ありません。

現代の若者にとっては、業者へのクレームとSNSへの投稿は同じような感覚なのかもしれませんね。

まとめ

というわけでまとめです。

今回のようなクレームをよこすお客様は、やっぱり年々増えています。

ふとまわりを見渡してみても「思いやり」に欠ける発言や行動をする人たちがずいぶんと増えてきました。

SNSが悪いとは思いません。

ただ責任は持つべきでしょう。

いくら匿名とはいえ、何を言ってもいいわけではありません。

自分の意見を言う前に、まずはその意見が引き起こす影響について考えるべきなのかもしれませんね。

いくらSNSとはいえ、自分の言葉には責任を持ちましょう。

「口は災いの元」ですから。

というわけで今回はこのへんで。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

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